生活を送るうえで必要不可欠な「お金」。日頃から節約に努めているという方も少なくないでしょう。ただし、豊かな人生を送るうえで大切なのは、目の前にあるお金だけではありません。例えば、目の前のお金が減る行為であっても、先々の節約に繋がることもあります。
今回は、豊かな人生を送るために、節約すべきこと・投資するべきことについて解説します。ただし、ライフスタイルは人それぞれで、ご紹介した内容がすべての人に当てはまる訳ではありません。あくまで、1つの考え方として参考にしてくださいね。
見出し1
節約するなら、家計の多くを占める「固定費」の見直しから
固定費は、金額も大きく、一度下がると節約効果が持続するので、見直す価値は大いにあると言えます。固定費を下げるには、それなりの労力はかかりますが、一番に見直しに取り組みたい項目です。金額が大きく、見直しできる可能性が高いものをご紹介します。
携帯電話料金
携帯電話を契約した当初のまま、一度も契約内容を見直したことがない方も多いのではないでしょうか。携帯電話料金を見直す方法には、「不要なオプションを解約する」「契約プランを変更する」「格安プランに変更する」「サブブランドに変更する」といった方法が挙げられます。まずは、契約プランを確認し、不要なオプションが付いていないか、契約内容がオーバースペックでないか、をチェックしましょう。
もっとも節約効果が大きいのは、「格安プランに変更する」「サブブランドに変更する」ことです。現在、大手キャリアから格安プランやサブブランドがリリースされており、これらに変更することによって、毎月数千円以上節約できる可能性もあります。
格安プランやサブブランドには、「キャリアメールが有料オプション」「店舗がない」「留守番電話が使えない」といったデメリットもありますが、節約効果を踏まえて乗り換えを検討すると良いでしょう。
民間保険の料金
勧められるがままに、さまざまな保険に入っている方や、貯蓄目的で保険に入っている方も少なくありません。しかし、本来、保険とは「起きる確率は低いが、起こった時に家計が破綻しかねない」リスクに備えるもの。それ以外は、貯蓄で賄うのがセオリーです。
その意味で、本当に必要な保険は「生命保険」「自動車保険」「火災保険」の3つと言えます。さらに「生命保険」に関しては、独身や扶養家族がいない方には不要です。
日本の公的医療保険は手厚いため、民間の医療保険に入る必要はないと言われています。手数料のかかる医療保険や貯蓄保険ではなく、自由度の高い貯蓄にお金を回して万一に備えるのが良いでしょう。
家賃・住宅ローン
入居前はもちろん、契約更新のタイミングで家賃の値下げ交渉を行うことが可能です。場合によっては、数千円の値下げに成功することもあります。何らかの交渉材料が必要ですので、周辺の物件の家賃相場を調べておくのがおすすめ。家主との関係を良好に保つために、「ここに長く住みたいので、家賃を下げてほしい」というスタンスで臨みましょう。
住宅ローンの借入がある方は、金利の安い金融機関への借り換えを検討してみるのも手です。借り換えには一般的に30万円〜100万円の手数料がかかりますので、手数料を踏まえて、借り換えで借入金額がいくら下がるかを確認してください。
また、金利が下がることによって、借入期間が短くなる場合は注意が必要です。返済期間が10年未満だと住宅ローン控除対象外となるので、住宅ローン控除の節税効果も加味して比較検討してください。
現在、借りている金融機関に金利の値下げ交渉をすることも可能です。その場合は、他の金融機関で借り換えの仮審査を受け、合格した事実を材料にすることで、交渉が成功する可能性が高まります。
自家用車の維持費
自家用車も、固定費が大きい項目の1つ。車両代のほか、税金・車検代・保険料・ガソリン代・メンテナンス費・駐車場代などがあり、コンパクトカーの場合、年間40万円以上、月3万5千円以上かかるとされています。週末しか乗らない場合は、1回あたりの乗車に5千円近くかかっていることになります。
車の使い方によっては、タクシーやカーシェアリング、レンタカーの方がコスパが高いことも十分に考えられます。本当に自家用車が必要かどうか、維持費に見合う使い方をしているかどうか、一度考えてみることをおすすめします。
【参考】『自動車の維持費ってどれくらい?平均費用や節約方法も紹介』/常陽銀行 https://www.joyobank.co.jp/woman/column/201505_05.html
見出し2
空間も資産。部屋の不要品を処分して空間を活かす
家の中に、不要品で占められているスペースはないでしょうか。不要品を置いておくスペースにも、家賃などのコストが発生しています。また、不要品が空間を圧迫することで、物を探す時間がかかったり、家事の効率が悪化したり、ストレスに繋がったりと、デメリットは少なくありません。不要品は、売却や廃棄するなどして、空間を有効活用しましょう。
不要品と思っていたものが、意外な値段で売れることもあります。1人当たりの不要品の価値は、約28万円に相当するというデータも。捨てる前に、フリマアプリやオークションサイト、リサイクルショップなどを活用してみるのはいかがでしょうか。
【参考】『メルカリ・ヤフオク!・リサイクルショップを使い分け、不用品を"高値"で売るコツとは?』/価格.comマガジンhttps://kakakumag.com/money/?id=13094
見出し3
時間も資産。自分の時間の価値を考えて行動する
「安い商品を求めてスーパーをはしごする」「タクシーには絶対乗らない」など、目先のお金を最優先にして行動することはないでしょうか。確かにお金の節約にはなりますが、その分、自分の時間や体力を多く消費してしまう場合もあります。
自分の時間や体力が削がれると、生活の質を下げてしまうことに繋がります。また、その時間や体力を副業や新しい事業に回せば、もっと多くのお金を生み出せる可能性もあるのです。「時は金なり」の言葉通り、目先のお金だけに囚われず、自分の時間の価値を踏まえて行動を選択すると良いでしょう。
見出し4
体型も資産。ダイエットで被服費を減らせる可能性も
「太ってしまって何を着ても似合わない」と、ファッション迷子になる方も少なくありません。着痩せして見える洋服やコーディネートを模索するうちに、被服費がかさんでしまうことも考えられます。
一方、体型に満足していれば、どんな洋服であっても自信が持てるため、被服費を減らせる可能性があります。ダイエットは簡単なことではありませんが、自分が納得いく体型になることには、計り知れない価値があるのです。ファッション迷子で被服費がかかるという方は、体型改善を検討してみることもおすすめです。
見出し5
健康は最大の資産。もっとも投資すべきことの1つ
生涯健康な人と病気がちな人とでは、人生を閉じた時の預貯金には約5千万円の差があると言われています。病気になると、働けなくなったり、医療費や介護費用が掛かったりと、健康な人と比べて晩年に生活が逼迫する可能性があるのです。このことからも、いかに健康の経済的価値が高いかが伺えます。
ここからは、健康を維持するために気をつけるべきこと、投資すべき項目についてご紹介します。
【参考】『「40歳→85歳を試算」不健康な人は健康な人より約5000万円も損をする』/PRESIDENT Online
https://president.jp/articles/-/37927?page=6
生活の見直し
健康を左右するのは、何と言っても「食事」と「運動」です。「食事」に関しては、脂質や塩分・糖分が高くなりがちな外食やお惣菜を控えて、栄養バランスの良い食事を自炊するのがベスト。自炊の時間が取れない方は、ミールキットなどの宅配サービスを利用して栄養バランスをとることも検討しましょう。
「運動」に関しては、独力だと続かないという方であれば、ジムのパーソナルトレーニングなどを利用するのもおすすめです。食事も運動も健康に直結します。投資に見合うだけの価値は十分あると言えるでしょう。
歯の治療・定期検診
歯科医療の専門家の見解では、1本の歯には百万円、口全体で3千万円の価値があるとされています。さらに、歯周病は、心臓病や糖尿病、認知症など多くの病気を引き起こす原因とされ、歯の残存本数と健康寿命に関連があることも分かってきました。歯は人生を左右する重要なファクターであると言えます。
【参考】『現在歯数と健康寿命』/テーマパーク8020
https://www.jda.or.jp/park/relation/teethlife.html?print
治療はもちろん、定期的に歯科で健診を受け、できるだけ自分の歯を残すための予防歯科を始めましょう。また、健康な歯の維持には、普段のセルフケアも大切です。歯ブラシだけでは歯垢の60%ほどしか除去できないと言われていますので、デンタルフロスや歯間ブラシを使ったケアがおすすめです。
健康診断・人間ドック
ほとんどの病気は、発見が早ければ早いほど治る確率が高くなるとされています。身体に異常がないかを早期に見つけるために、定期的に健康診断を受けることが大切です。
また、毎年の健康診断に加え、数年ごとに人間ドックを受けると良いでしょう。健康診断に比べ、人間ドックは検査の範囲が広く、健康診断では見つけづらい病気の早期発見に繋がる可能性があります。
見出し6
健康・節約、両方のメリットがあるグラノーラ
健康が気になる方の朝食に、グラノーラがおすすめです。グラノーラの主原材料であるオーツ麦には、タンパク質・食物繊維・鉄・カルシウム・ビタミンなど健康維持に欠かせない栄養素がバランスよく含まれています。
さらに、ヨーグルトと一緒に食べても、1食分300円程度とコスパも優れています。健康と節約、両面でメリットの高いグラノーラを、ぜひ毎朝の習慣に取り入れてみてください。
見出し7
本当に意味のある節約をするために、生活を見直してみよう!
今回は、生活費の中で大部分を占める、固定費の見直しについて解説しました。また、目先のお金だけではなく、空間や自分の時間、そして健康も大切な資産であるという考え方をご紹介しました。豊かで健康的な人生を送るために、本当に節約するべきこと、自己投資するべきことについて、ぜひ一度考えてみてくださいね。