気をつけてはいるものの、うっかり日焼けしてしまうことはありますよね。日焼け後の肌ケアは、冷やしたり保湿したりといった方法が知られていますが、食事面からも日焼けの肌ダメージをケアできることはご存知ですか?日焼け後に肌の回復を助ける食事を摂ることで、日焼けによる肌トラブルを抑える効果が期待できます。
今回は、うっかり日焼けの後や、紫外線が気になる季節に取り入れたい栄養素8選をご紹介します。
①ビタミンA
ビタミンAは、皮膚のターンオーバーを促してメラニンを排出したり、コラーゲンやヒアルロン酸の生成を促して肌にハリを与えたりする働きがあります。さらに、肌の中に蓄えられたビタミンAが日焼けを予防する効果もあり、特に紫外線の気になる季節にしっかり摂っておきたい栄養素の1つです。
ビタミンAを豊富に含む食品 レバー |
ビタミンAは脂溶性のため、炒めたり揚げたりすることで吸収率がアップします。油の摂取量が気になる方は、脂質の多い卵と一緒に食べるとよいでしょう。
②ビタミンC
美肌の代表的な栄養素といえばビタミンC。メラニン色素に働きかけてシミを抑制したり薄くしたりする効果があります。また、コラーゲンの生成を促し、紫外線ダメージによるシワ・たるみ・乾燥を予防・改善するなど、マルチに活躍してくれる栄養素です。
ビタミンCを豊富に含む食品 パプリカ |
ビタミンCは水溶性で熱に弱いため、生のまま食べられるジュースやスムージーにして摂るのがおすすめ。野菜は加熱時間を短くして、煮汁ごと飲めるスープにするとよいでしょう。
③ビタミンE
ビタミンEの特徴は強い抗酸化力。紫外線で発生した活性酸素を中和することでシミ・シワを防ぎ、ハリのある肌を作ります。また、血行促進作用により肌のターンオーバーを促し、シミ・そばかすを予防する効果も。「若さのビタミン」と呼ばれるビタミンEは、押さえておきたい栄養素の1つです。
ビタミンEを豊富に含む食品 卵 |
ビタミンEは脂溶性のため油脂と一緒に摂取することで吸収率がアップします。光に弱く酸化しやすいため、食材は光に当たらない場所に保管し、鮮度のよいうちに食べるようにしましょう。
④ビオチン
ビオチンはビタミンB群の1種で、コラーゲン生成の材料となって皮膚や粘膜、爪や髪の健康を維持しています。また、皮膚の炎症を抑制しターンオーバーを促す効果もあるため、美しく健康な肌づくりに欠かせない栄養素として注目を集めています。
ビオチンを豊富に含む食品 レバー |
ビオチンは水に溶けやすいものの、熱・光・酸に強く調理しやすいのがメリット。ほかのビタミン類やミネラル類と一緒に摂ると吸収率がアップするため、さまざまな食材と組み合わせて食べるのがおすすめです。
⑤ポリフェノール
ポリフェノールとは植物の苦味・渋味・色素の成分のこと。ポリフェノールにはビタミンC・Eと同様強力な抗酸化作用があり、紫外線を受けて発生した活性酸素を除去してシミ・シワを防ぐ効果があります。
ポリフェノールを豊富に含む食品 赤ワイン |
ポリフェノールは効果が持続しないため、飲み物などでこまめに摂取するとよいでしょう。ただし、カフェイン中毒にならないよう飲み過ぎには注意が必要。間隔をあけて、適度な量を摂るようにしてください。
⑥タンパク質
肌は小さな細胞が集まってできていますが、細胞の主な材料になっているのがタンパク質です。また、肌のハリツヤ・弾力を生み出すコラーゲンやエラスチンも、タンパク質から構成されています。タンパク質は新しい健康な肌を作る際に必要不可欠な栄養素なのです。
タンパク質を豊富に含む食品 肉類 |
タンパク質は1つの食材に偏るのではなく、肉や魚、乳製品などさまざまな食品を組み合わせて摂取するのが効果的。1食で片手に乗るくらいの量を目安にするとよいでしょう。
⑦リコピン
リコピンには強い抗酸化作用があり「食べる日焼け止め」とも言われています。紫外線による肌の赤みやメラニン色素の生成を抑える効果があり、シワの要因となる肌コラーゲンの減少を防ぐなど、紫外線対策にとても役立つ栄養素です。
リコピンを豊富に含む食品 トマト |
リコピンを多く含む食品といえばトマト。生食用よりジュースやケチャップの原料になる加工用トマトの方がリコピンが豊富です。また、生で食べるより、油で加熱調理して食べる方が吸収率が高まります。
⑧亜鉛
亜鉛は必須ミネラルの1種で、タンパク質やコラーゲンの生成を促して肌の生まれ変わりをサポートしています。また、ターンオーバーを整えてメラニン色素の排出を促すなど、健康的で美しい肌に欠かせない栄養素の1つです。
亜鉛を豊富に含む食品 牡蠣 |
亜鉛は体内に吸収されにくい特徴がありますが、ビタミンCと一緒に摂ることで吸収率がアップします。また、水溶性のため加熱は短時間にして、汁ごと食べられる鍋やスープなどがおすすめです。
日焼け後に避けたい食べ物
日焼け後に避けたいのは「糖質」「脂質」を多く含む食べ物です。糖質を摂りすぎると糖化が起き、コラーゲンが破壊されてシワ・たるみの原因に。また、血流が滞って肌に栄養が行き渡らず、ターンオーバーが遅れがちになってしまいます。
脂質は、特にジャンクフードやコンビニ食などに使われる油に注意してください。摂りすぎると過剰に分泌された皮脂が酸化し、肌の赤みやくすみの原因になります。
糖質も脂質も重要なエネルギー源ですが、摂りすぎると日焼け後のダメージ肌には負担になるので控えめに。できるだけ自然のクリーンな食材から摂取するようにしましょう。
手軽に栄養素を摂るならグラノーラ
日焼け後の肌を回復させる栄養素を紹介しましたが、「たくさんあって網羅するのが大変…」という方におすすめなのがグラノーラ。
グラノーラの主原料であるオーツ麦には、ビタミンE・ビオチン・タンパク質・亜鉛が含まれているほか、腸内環境を整えてターンオーバーを促進させる食物繊維が豊富に含まれています。スピーディーに肌を回復させたいときに非常に便利な食材なのです。
グラノーラを選ぶ際は糖質控えめなものにしましょう。キウイやイチゴのビタミンC、ナッツ類のビタミンE、牛乳のタンパク質、ココアのポリフェノールなど、トッピングで栄養素をプラスして肌ケア効果をさらにアップさせるのもおすすめです。
栄養たっぷりの食事で日焼け後の肌を労わろう
日焼け後の肌の回復に欠かせないおすすめの栄養素と食品をご紹介しました。うっかり日焼けしてしまったら、冷やす・保湿といった外からのケアに加えて、栄養をしっかり摂って身体の中からもケアしてください。
1つの食品に偏らず、毎食バランスよく栄養素を摂ることが効果的です。毎回の食事でバランスを摂るのが難しい場合は、グラノーラなど栄養バランスに優れた食品を取り入れるとよいでしょう。栄養たっぷりの食事で、紫外線に負けない健康で美しい肌を目指しましょう。