急激なダイエットは良くないイメージがあるけど、どれくらいの減量ペースが理想的なの?とお悩み方もいるのではないでしょうか。実際、急激なダイエットはリバウンドしやすく、特に大人世代にとって美容・健康上のデメリットも少なくありません。
今回は、そんな大人世代の方に向けて、理想的な減量ペースと美しく痩せるためのポイント5選をご紹介します。もちろん、もともとの体重や目標体重・体質などは人それぞれですので、適切な減量ペースにも個人差があります。今回ご紹介する内容を参考に、ご自身の減量ペースの目安を立てたり、ダイエットを見直したりするきっかけにしてくださいね。
ダイエット中の理想の減量ペースは1ヶ月に1kgまで
ダイエット中の理想の減量ペースにはさまざまな見解があります。多くの医師が推奨する健康的な減量ペースは、「1ヶ月1kgを上限に、まずは体重のマイナス3%を目標にすること」。3〜6ヶ月かけてマイナス3%が達成できたら、さらに3%と段階的に減量するのが理想とされています。
例えば、体重60kgの人が体重55kg、マイナス5kgを目標とする場合は、次のような減量ペースが目安です。
●3ヶ月後 58.2kg
→ 開始時体重の−3%、1ヶ月−0.6kgペース
●6ヶ月後 56.5kg
→ 3ヶ月後体重の−3%、1ヶ月−0.58kgペース
●9ヶ月後 54.8kg
→ 6ヶ月後体重の−3%、1ヶ月−0.56kgペース
5kgの減量であれば、約9ヶ月かけるのが理想的なペースとなります。「すぐにでも痩せたい」という方にとっては、かなり緩やかなペースに感じますがダイエットに焦りは禁物。すぐに結果を出そうとせず、長期スパンでダイエットに取り組むことが大切です。
急激なダイエットがNGな理由
そもそも、なぜ急激なダイエットはNGと言われているのでしょうか。その理由は、リバウンドしやすいほか、健康上のさまざまなリスクが考えられるからです。ここからは、急激なダイエットで起こりうるリスクについて解説します。
リバウンドしやすい
急激なダイエットのデメリットとしてまず挙げられるのが、リバウンドしやすいということです。急激に減量すると、多くの場合、筋肉量も減少します。筋肉量が減少すると基礎代謝が低下してカロリー消費量も減少してしまいます。ダイエットを止めて生活が元通りになっても、筋肉量は簡単には増えず基礎代謝は低下したままなので、太りやすい状態になってしまうのです。
さらに、厳しい食事制限によって脳が「飢餓状態」と認識し、身体に脂肪を溜め込みやすくなることも、急激なダイエットがリバウンドしやすい理由に挙げられます。
身体への悪影響
極端な食事制限によって栄養不足の状態になると、免疫力が低下して風邪やウイルスに感染しやすくなるリスクがあります。そのほか、便秘や貧血、骨密度の低下、ホルモンバランスの乱れ、脱水症状からの頭痛やめまいなど、さまざまなリスクが考えられます。
さらに、ビタミンやミネラルが不足することにより、髪や肌にツヤがなくなったり、抜け毛や肌荒れ・ニキビといったトラブルに繋がったりすることも。健康はもちろん、美容にとっても急激なダイエットは大敵なのです。
メンタルへの悪影響
急激なダイエットによって脳への栄養が不足すると、イライラや集中力の低下・不眠やうつ状態など、精神的に不安的になる可能性があります。また、太ってしまうことを過剰に恐れるあまり摂食障害に繋がり、最悪の場合は入院治療が必要な事態になることも。
幸せになるためにダイエットを始めたはずが、急激な減量によって、却って自分を不幸にしてしまうことにもなり得るのです。
そもそも続かない
ダイエットを始める際、「糖質を一切食べない」「1日の摂取カロリーを1,000キロカロリー以内に抑える」など、それまでの生活からかけ離れた極端な方法を取り入れる方がいます。万一、その方法が継続できれば体重は急激に落ちるでしょう。ただ、ほとんどの場合、そのような厳しい食事制限を継続するのは困難です。
早々に挫折して、「また失敗した」「私にはダイエットは無理」といったネガティブな思考に陥り、ダイエットする気力を失ってしまうことにも繋がります。
大人世代が美しく痩せるためのポイント5選
大人世代のダイエットでは、減量ペースだけでなく、そもそもの目標体重の設定にも注意が必要です。ここからは、大人世代の目標体重や美しく痩せるためのポイント5選を解説します。
1.若い頃の体重を目標にしない
「痩せ老け」という言葉があります。若い頃の体重まで減量したものの、「頬がこけて“疲れてる?”と聞かれる」「顔色が悪くなった」「老けて見える」といったケースが少なくありません。大人世代は加齢により皮膚にくすみ・たるみが生じています。痩せたことにより、余った皮膚がくすみ・たるみを強調し、老けて見える原因になってしまうのです。
大人世代にとって、若い頃の体重を目標にすると「痩せすぎ」の可能性があります。ご紹介した減量ペースを目安に、心身の状態や肌の様子を観察しながら、少しずつダイエットを進めるようにしましょう。
2.BMI22を目安にしよう
目標体重の設定には、BMIを目安にする方法があります。BMIとはBody Mass Indexの略で、身長と体重から算出できる肥満度を算出する指数です。標準値は「22」で、22に近いほど病気にかかるリスクが低いとされています。
BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
身長158cm 体重55.6kg の場合
55.6÷1.58÷1.58 = 22.2
BMIは22.2
日本肥満学会の分類では、BMI18.5〜25.0の範囲であれば「普通体重」とされています。普通体重であっても美容目的でダイエットする場合、BMI22をひとつの目安にすると良いでしょう。
3.筋トレは必須
大人世代のダイエットでは、健康と美容の両面において筋肉量を減らさないことが重要です。筋肉量は加齢により減少していきますが、ダイエットの食事制限でさらに激減してしまう可能性があります。筋肉量を維持するために、ダイエット中の筋トレは必須と考えた方が良いでしょう。
筋トレで筋繊維を発達させることで皮膚のたるみを防いだり、成長ホルモンの分泌が促進されて肌の調子が整ったり、筋トレには美容面でのメリットも期待できます。スクワットなど自宅で簡単にできる運動でも効果はありますので、必ず筋トレを取り入れるようにしましょう。
4.タンパク質をしっかり摂る
ダイエット中でも栄養バランスの良い食事を心がけることは基本です。特に筋肉量を減らさない工夫として、タンパク質を意識して摂ってください。脂質が気になる方は、赤身肉・鶏胸肉・ささ身・卵・魚類などの高タンパク・低脂質な食品を選ぶと良いでしょう。
ダイエット中のタンパク質の摂取量目安は、1日あたり体重×1.5gとされています。体重60kgの場合、タンパク質の摂取量目安は90gで、鶏卵だと約12個分。かなり意識的に摂取する必要があります。食事から摂るのが難しい場合は、プロテインドリンクなどを取り入れると良いでしょう。
5.ダイエット中の栄養サポートにはグラノーラ
栄養バランスが乱れがちなダイエット中の食生活に、グラノーラを取り入れるのがおすすめです。グラノーラには、ダイエット中に不足しがちなタンパク質や食物繊維、ビタミン・ミネラルといった栄養素が豊富に含まれています。
さらに、食べ応えがあって満足感を得やすいため、食べ過ぎ防止にも繋がります。ストレスフリーで健康的なダイエットに、グラノーラの力を借りてみてはいかがでしょうか。
大人世代は無理のないペースで、健康的にダイエットしよう!
今回は、リバウンドしづらく健康的にダイエットするための減量ペースと、大人世代が美しく痩せるためのポイント5選をご紹介しました。減量ペースは1ヶ月1kgを上限に、まずは体重のマイナス3%を目指すこと。そして、目標体重はBMI22を目安に、筋肉量を減らさないことがポイントです。
ご紹介した内容を参考に、ご自身の体調を観察しながら、焦らずゆっくりダイエットに取り組んでくださいね。