ダイエット中の食欲をコントロールしよう。食欲を抑えて食べ過ぎを防ぐコツ7選

ダイエット中の食欲をコントロールしよう。食欲を抑えて食べ過ぎを防ぐコツ7選

ダイエット中に「食べ過ぎないようにしたいけど、食欲が抑えられない」といった経験はないでしょうか。ダイエット中は、栄養バランスが崩れたりストレスが溜まったりして、却って食欲が増してしまうことがあります。

今回は、食欲が湧くメカニズムと、食欲が増してしまう原因について解説。さらに、食欲を抑えて食べ過ぎを防ぐコツ7選をご紹介します。ダイエット中の食欲をコントロールしたい方は、ぜひ最後までご覧くださいね。

 

食欲が湧くメカニズム

食欲が湧くメカニズム

私たちの食欲には、脳の視床下部にある2つの中枢が関与しています。空腹を感じる摂食中枢と、満腹を感じる満腹中枢です。胃が空っぽの状態になると、胃から摂食中枢に情報が伝えられ、唾液が分泌されたり胃が動いたりして空腹を感じます。また、体内のエネルギーが消費されて血糖値が低下することでも摂食中枢が刺激され、「お腹が空いた」と感じるのです。

一方、食事からエネルギーを摂ることで血糖値が上昇し、血中のブドウ糖の濃度が上がります。この情報が満腹中枢に伝えられ食欲が抑制されることで、私たちは「満腹」と感じるのです。

食欲が増してしまう原因とは

食事を摂っているにも関わらず、食欲が増して食べ過ぎてしまう原因には、食事の内容や生活習慣、ホルモンの関与などが挙げられます。食欲が増してしまう主な原因を見ていきましょう。

 

タンパク質不足

タンパク質不足
ダイエット中であっても、健康のためには栄養バランスの良い食事を摂ることが基本です。カロリーを気にするあまり過度に食事を制限して栄養が不足すると、空腹感が強くなり、却って食べ過ぎてしまう可能性があります。特に気をつけたいのがタンパク質不足です。

タンパク質を十分に摂取すると、十二指腸からCCK(コレシストキニン)というホルモンが分泌されます。CCKは、別名「満腹ホルモン」と呼ばれ、満腹感を得て食欲を抑える作用があるのです。タンパク質不足は、筋肉量や基礎代謝が低下して痩せにくくなってしまう原因にもなります。ダイエット中こそ、意識してタンパク質をしっかり摂るようにしましょう。



ストレス

ストレス
「ストレス太り」という言葉があるように、ストレスも食欲が乱れる原因の1つです。ストレスを感じるとドーパミンというホルモンが分泌され、これが摂食中枢に働きかけて食欲を増進させます。

また、ストレスを感じると、満腹中枢に働きかけるレプチンというホルモンの働きが鈍くなり、食べ過ぎの原因になるのです。ダイエット中にストレスを溜め過ぎないよう、ストレス解消の方法を見つけておくと良いでしょう。



睡眠不足

睡眠不足
睡眠をしっかりとることで、満腹中枢に作用するレプチンの分泌が活発になり食欲の抑制が期待できます。一方、睡眠不足になると食欲を増進させるグレリンというホルモンの分泌が増え、食べ過ぎに繋がる可能性もあるのです。

さらに、睡眠中には、中性脂肪を分解して筋肉を発達させる効果のある成長ホルモンが分泌されます。睡眠不足はダイエットの大敵。良質な睡眠はダイエットに不可欠と言えます。



女性ホルモンの影響

女性ホルモンの影響
食欲には女性ホルモンも深く関わっています。生理前は、満腹中枢に働きかける女性ホルモンのエストロゲンが低下し、食欲を抑制しづらい状態です。同時に、食欲を増進させる女性ホルモンのプロゲステロンが増加するため、生理前はダイエットが難しくなる時期と言えます。

また、生理前はイライラやストレスも感じやすいため、厳しいダイエットは一旦休止し、リラックスして過ごすと良いでしょう。生理が終わる頃からは、エストロゲンの分泌が増えてダイエットに適した時期に入ります。女性ホルモンのリズムに合わせて、ダイエットにメリハリをつけるのがおすすめです。


食欲を抑えて食べ過ぎを防ぐコツ7選


食習慣や生活習慣を改善したり、ちょっとした工夫を取り入れたりすることで、食欲をコントロールすることが可能です。ここからは、食欲を抑えて食べ過ぎを防ぐコツ7選をご紹介します。



1.栄養バランスの良い食事を摂る

栄養バランスの良い食事を摂る
さまざまな食材からバランス良く栄養を摂ることが基本ですが、特にタンパク質と食物繊維は意識して摂るようにしましょう。タンパク質を摂取することで満腹ホルモンが分泌され、満足感を得られやすくなります。さらに、ダイエット中に筋肉量を維持して基礎代謝を落とさないためにも、筋肉の材料となるタンパク質の摂取はとても重要です。

繊維質である食物繊維は、よく噛む必要があるため満腹中枢が刺激されやすい特徴があります。また、腹持ちが良いため食べ過ぎを防ぐ効果も期待できます。さらに、食物繊維には腸内環境を整えて痩せやすい状態にしてくれる効果も。食物繊維も意識して摂ることが大切です。

 

2.よく噛んで食べる

よく噛んで食べる
食事中の噛む回数を増やすことで、満足感を得やすくなることが知られています。噛む刺激が脳に伝わり、神経伝達物質であるヒスタミンの分泌量が増加。このヒスタミンが満腹中枢を刺激し、食欲を抑える効果が期待できるのです。

厚生労働省の検討会では、「一口30回噛む」ことを推奨しています。また、「一口の量を減らす」「食事の時間に余裕を持つ」「歯応えのある食材を選ぶ」「食材を大きめに切る」といった工夫でも、自然と噛む回数を増やすことができます。食事はゆっくり時間をかけ、たくさん噛むことを意識しましょう。



3.温かいスープを飲む

温かいスープを飲む
食事の最初に温かいスープを飲むことも、食べ過ぎを防ぐ効果があります。食事を始めてから、満腹中枢が刺激されて食欲が満たされるまで、20分程の時間がかかるとされています。温かいスープは消化吸収が早いため、早めに満腹中枢を刺激して食べ過ぎを防ぐ効果が期待できるのです。

より満足感を高めるのであれば、なめこの味噌汁やとろみのあるスープなど、胃の中に入っても温度が冷めにくい料理がおすすめです。


4.適度な運動をする

適度な運動をする
適度な運動を行うことでも、食欲を抑える効果が期待できます。運動すると食欲を増進させるグレリンの分泌が減少し、同時に食欲を抑えるペプチドYYというホルモンが増加します。ダイエット中は、30分程度のウォーキングなど、適度な運動を日課にしましょう。

外出できない時や、どうしても食べたくなって食欲を抑えたい時は、スクワットでも効果があります。10回3セット程度で効果がありますので、食欲コントロールに隙間時間のスクワットを取り入れるのもおすすめです。


5.生活リズムを整える

5.生活リズムを整える

 「朝起きて夜にしっかり睡眠をとる」という生活リズムも、食欲を暴走させないための重要なポイントです。夜遅くまで起きていることで、空腹を感じる時間が長くなり、反動で高カロリーな食品を食べてしまうことにも繋がります。


さらに睡眠時間が短いと、食欲抑制ホルモンのレプチンが低下し、食欲増進ホルモンのグレリンが増加してしまいます。夜はしっかり良質な睡眠をとることで、食欲をコントロールしましょう。


6.歯磨きをする

歯磨きをする

どうしても食べたくなったら、歯磨きをすることで食欲が抑えられることがあります。これは、歯磨きをしてキレイになった口内を食べ物で汚したくない、という心理を利用する方法です。また、歯磨きは「食事が終わった合図」と脳が認識しているため、歯磨きをすると食欲が落ち着く可能性もあります。

さらに、歯磨き粉に使われるミント系のフレーバーは、食欲を抑える効果があるとされています。夜中など、食べるべきではないタイミングで食欲が湧いたら、歯磨きを試してみるのも良いでしょう。



7.アロマを嗅ぐ

7.アロマを嗅ぐ

食欲コントロールに役立つアロマもあります。食欲を抑える効果があるのは、グレープフルーツ・ペパーミント・バニラ・ローズマリー・マジョラム・ベルガモットなどです。

 

食べ過ぎを防ぐために食前に嗅ぐのがおすすめです。また、空腹でイライラした時に嗅ぐとリラックス効果も期待できます。



グラノーラは食欲コントロールの強い味方!

グラノーラは食欲コントロールの強い味方!
グラノーラは、食物繊維が豊富で食べ応えもあり満足感も得やすいため、ダイエット中のメニューに最適。さらに、タンパク質が豊富なタイプを選べば、ダイエット中の筋肉量・基礎代謝の維持にも効果的です。

 

ただし、グラノーラの中には糖質の多いタイプもあるので注意してください。糖質控えめなグラノーラを選べば、食欲コントロールの強い味方になってくれるでしょう。


食欲をうまくコントロールして、無理なくダイエットしよう!

食欲をうまくコントロールして、無理なくダイエットしよう!
今回は、食欲が増してしまう原因や、食欲を抑えて食べ過ぎを防ぐコツ7選をご紹介しました。

ダイエット中の空腹をひたすら我慢するのは辛いものです。ご紹介した食べ過ぎを防ぐコツを取り入れて、無理なく健康的にダイエットをしてくださいね。